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「高校野球用具の使用制限」
平成22年3月3日
- ◇対象
- 日本高等学校野球連盟ならびに各都道府県高等学校野球連盟が主催する各種高等学校野球大会および国民体育大会、明治神宮野球大会に参加するすべての参加者の用具に適用する。
- ◇制限の伝達と指導
- 本制限は、各都道府県高等学校野球連盟を通じ各加盟校へ伝達し、平素の練習時にも注意を促し、特に報道関係等からの写真取材を受ける場合には十分な配慮をするよう指導する。
- ◇使用制限
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- ユニフォーム
ユニフォームの表面にはいかなる商標、マークもつけてはならない。ユニフォームには校名、校章、都道府県名または地名の表記に限る。ただし、校名、校章に準じるものは差し支えない。裾を極端に絞った変形ズボンは使用できない。また、上着とズボンの色合いが異なるもの(ツートンカラー)は使用できない。なお、メッシュ等薄手のユニフォーム着用時に、アンダーシャツの商標が透けて見えないよう注意、指導する。
- 帽子、アンダーシャツ、ストッキング、アンダーソックス
帽子、アンダーシャツ、ストッキングはそれぞれ外部から見える表面にはいかなる商標、マークもつけてはならない。ハイネックのアンダーシャツの襟首部分には学校名など、一切表記はできない。スパッツ系のアンダーシャツについて、使用を認める。なお、出場選手全員に統一させるかについては違和感がないため、全員が同じ物を着用することを求めないこととする。ストッキングには校名、校章などの表記はできない。また、商標が表に出る意匠のものは、一切使用できない。アンダーソックス(白に限る)は、必ず着用すること。
- ベルト
色は黒または紺(ライトブルーは不可)色とし、エナメルは使用できない。商標は型押し以外のものをつけてはならない。
- スパイク
スパイクの表面は黒一色とし、エナメルは使用できない。底は黒をベースにシルバー色系かゴールト色系のどちらかとし、その面積は50%を超えてはならない。赤、青、緑等の際立った色を使用したものは着用できない。革底の場合はベースカラーに茶系色も使用できる。商標、マークを、ベロ革部分に入れる大きさは縦3センチ、横5センチ以内とし、底部には10平方センチ以内の大きさで1箇所表示することができる。色は表示する場所と同系色とする。スパイクには校名、校章などの表記はできない。また、スパイクのベロ革部分に氏名や番号をつけることも禁止する。また、甲被にはラインを両サイドにそれぞれ1箇所、本体の黒と同色で入れることができる。足首防護目的のハイカットスパイクは使用しても構わない。
- トレーニングシューズ
色は白または黒とする。靴底の色は白もしくは黒、濃紺であれば同一色でなくても構わない。氏名または番号を入れる場合、甲部分(ベロ革部分周辺)一箇所のみとする。
- ウインドブレーカー(グラウンドコート等)
ウインドブレーカー(グラウンドコート等)の表面には、いかなる商標、マークもつけてはならない。氏名は袖部のみに洗濯ネーム程度の大きさの表示を認める。また、校名、校章の表記はそれぞれ1箇所ずつとする。なお、フード付のコート等は認めない。
- ヘルメット
打者およびベースコーチは、必ず両耳付のものを着用すること。打者用、捕手用とも、「製品安全協会」のSGマークが付けられているものに限る。色は黒、紺または白のいずれか一色とする。ヘルメットの表面にはチームの校名およびその頭文字、校章、番号以外の表示はできない。また側頭部への校名などの表記を禁止し、前頭部1箇所とする。なお、後頭部または側頭部への番号表記は差し支えない。表面がつや消し処理されたヘルメットの使用は認める。
- バット
木製の着色バットの使用を認める。ただし、使用できる着色バットは、日本アマチュア野球規則委員会運用基準によるものとし、以下の通りとする。
- 1)黒・ダークブラウン系、赤褐色系及び淡黄色系とする。
- 2)木目を目視できるものとする。
- 3)拙劣な塗装技術を用いていないものとする。(例えば、ボールに塗料が付着するなど。)
金属製バットは、「製品安全協会」のSGマークが付けられているものに限る。色彩は金属の地金の色、木製に近い色または黒とする。ただしプレイの妨げとなるような反射するものは認められない。木製および金属製バットの商標は次の通りとする。
- (1)バットの先端部分にはバットモデルとバットの品名・品番・材種のみを表示するものとし、マーク類は表示できない。この表示の大きさは、バットの長さに沿って縦5センチ、横9.5センチ以内とする。但し軟式用バットの表示の大きさは縦8センチ、横28センチ以内とする。文字の大きさは縦、横とも2センチ以内でなければならない。
- (2)握りに近い部分には、製造業者または製造委託業者の名称を含む商標を表示するものとし、この表示の大きさは、バットの長さに沿って縦6.5センチ、横12.5センチ以内とする。
- (3)金属製バットで製造業者(日本高等学校野球連盟で使用認可の登録を受けた業者)の名称1、2項と別に表示する必要のある場合は、握りに一番近い部分に表示することとし、大きさはバットの長さに沿って、縦1センチ、横4センチ以内とする。ただし、軟式用バットはテーパ部にはリング等商標と認識されない印刷は認める。
- (4)これらの表示は金属の地金の色または木製に近い色の場合は黒とし、本体が黒の場合は金属の地金の色または木製に近い色とし、すべて同一面の1ヵ所だけとする。
- (5)グリップテープの色は、黒もしくは茶系とする。
- 手袋
手袋は次の条件を付して使用を認める。
- 1)色は黒もしくは白とする。商標は手袋の素材と同色のものを表面の1箇所のみに表示することとし、その大きさは7平方センチ以下とする。
- 2)スプレイの使用は手袋の磨耗が激しく、打者が優位になることもあるので禁止する。
- 3)出塁時に、ひとまわり大きいサイズの走塁用手袋の使用は認めない。
- 4)守備時の野手の手袋の使用を認める。
- 手首、足首、指等の保護ガード(サポーター等)の使用について
テーピングと同様の効果が得られる手首、足首、指等の保護ガード(サポーター等)は、試合前(メンバー交換時)に主催者・審判員に申し出て許可を得たものの使用を認めることとする。ただし、色は黒または肌色、白一色とする。また、手袋と一体型のものの使用も認める。なお、商標は素材と同色のものを1箇所のみに表示することとし、その大きさは7平方センチ以下とする。
- レッグガード、エルボーガード
レッグガード、エルボーガードの使用を認める。色は黒、紺または白のいずれか一色とし、表面にはいかなる商標、マークもつけてはならない。
- グラブ、ミット
カラーグラブ、ミットは使用できない。ただし黒については使用しても構わない。グラブ、ミットに表示する商標は、布片、刺繍または樹脂の成型物のほか、連盟が認めたものとし、これを表示する箇所は背帯あるいは背帯に近い部分、または親指のつけ根の部分のうちいずれか1箇所とし、その大きさは縦4センチ、横7センチ以内とする。投手用グラブで本体と異なる色のしめひもについては、公認野球規則1・15の通りとする。ただし、しめひもが本体と同系色で目立たないものについては差し支えない。投手用グラブのはみだし部の色は、グラブ本体と同系色で目立たないもの、もしくは革の自然色とする。また、縫い糸の色については特に制限を定めない。投手用グラブに商標を布片または刺繍によって表示する場合、その色は文字の部分を含み、すべて白または灰色以外の色でなければならない。品名、品番、マーク類などをスタンプによって表示する場合の色は、黒または焼印の自然色でなければならない。野手のグラブのしめひもは、本体色と同系色とする。ただし、黒と茶系色のしめひもに限っては本体色にかかわらず使用できる。しめひもは、長すぎないこと。親指の長さ程度にすること。また、グラブ、ミットの表面(受球面・背面)に氏名、番号、その他の文字を表記することを禁止する。
- 捕手用具(マスク、ヘルメット、プロテクター、レガース、スロートガード、急所カップ)
投球練習時(座って捕球する時)には、捕手用具を装着すること。色は黒、紺または革の自然色に限り、特に赤、青、緑色のものは使用できない。捕手用具の表面にはいかなる商標、マーク(型押しも含む)もつけてはならない。
- 捕手の膝痛軽減用パッドの使用について
捕手の膝痛を軽減する目的で、レガースに装着するパッドの使用を認める。ただし色はレガースと同じ色の黒または紺一色とする。なお、外から見える部分に商標はつけられない。
- サングラスの着用
サングラスを使用する可能性のある時は、試合前(メンバー交換時)に主催者・審判員に申し出て許可を得たものの使用を認めることとする。メガネ枠は黒、紺またはグレーなどとし、メーカー名はメガネ枠の本来の幅以内とする。グラスの眉間部分へのメーカー名もメガネ枠の本来の幅以内とする。また、著しく反射するサングラスの使用は認めない。
- マウスガード(マウスピース)
白または透明なものに限り使用を認める。
- 投手用ヘッドギア
打撃練習時において「製品安全協会」のSGマークが付けられているものの着用を義務付ける。
- 審判用具の商標規制
大会で委嘱した審判員はその被服、マスク、プロテクター、ボールケースなど外から見える部分にはいかなる商標もつけてはならない。またスパイクは黒一色とする。
- その他
- (1)本規制に定めのないもので、直接競技の用具となるものに過大な商標、マークがつけられているものが判明した場合は追ってその規制を定める。
- (2)本規制で認められた商標の大きさであっても、プレイの妨げとなったり際立った色彩のものである場合は修正を申し入れる。
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